岐阜市のまちづくりNPO法人「ORGAN(オルガン)」が企画した旅行商品「長良川流域SDGs×探究旅行」が、「ソーシャルプロダクツ・アワード2024」で優秀賞に選ばれた。長良川流域の伝統的生業を受け継ぐ人に会ったり体験したりする旅行商品で、高校の修学旅行などに採用してもらうことを期待している。
この賞は、一般社団法人ソーシャルプロダクツ普及推進協会(東京、会長=江口泰広・学習院女子大名誉教授)が毎年実施している。人や地球に優しい商品やサービスの総称「ソーシャルプロダクツ」について、社会性と商品性を評価する全国的な表彰制度だ。
ORGANは観光マネジメントやマーケティングなどを通して長良川流域の持続可能な地域づくりを支援するNPO。県と岐阜市、関市、美濃市、郡上市でつくる「長良川流域観光推進協議会」と連携して今回の企画に取り組んだ。
注目したのが、「長良川流域の美濃和紙や提灯(ちょうちん)、和傘の職人、刀匠、川漁師、鵜匠(うしょう)らの伝統継承はイノベーションの連続で、文化的サステイナビリティーを担う大きな役割を持っている」点だ。そこで、職人に会って話したり、技術体験させてもらったりすることでSDGsや起業家精神を学べる「カスタマイズ型学習・研修旅行」に仕上げたという。
例えば1泊2日のコースでは、初日に郡上市のげた職人から話を聞いた後、美濃市で「うだつ」の上がる街並みを歩く。翌日には関市の小瀬鵜飼(うかい)の鵜匠を訪ね、岐阜市で提灯の絵付け体験や散策をするといった内容だ。
事前に理解を深めてもらうた…